
(前編)イベントやジャンルを超えたコミュニティ体験を創造する
READY FOR OPEN AIR #1
GROW THE CULTURE kicks off a candid interview series with the people behind our Tokyo-based underground dance music culture, starting with founder Hisaki (Midnight Runner) and maidable.
Event
[No. 001]

(前編)イベントやジャンルを超えたコミュニティ体験を創造する
READY FOR OPEN AIR #1
東京からUKのサウンドシステム文化にインスパイアされたアンダーグラウンドなダンスミュージックカルチャーを発信するGROW THE CULTURE。
今年の11月7日〜8日に開催されるGROW THE CULTURE OPEN AIR 2026に向けて、GROW THE CULTUREに関わってくれた人たちへのインタビューシリーズがスタートする。
普段のイベントやSNSではなかなか話せないことや、これまでのこと、今考えていることまで、赤裸々に語った。
第一回目は、GROW THE CULTURE FounderのHisaki (Midnight Runner)と、maidableが、GTCが始まったきっかけから、これまでのOPEN AIRの振り返り、二人がGTCを通して感じていること、そしてこれからやってみたいことについて話した。
② GROW THE CULTURE OPEN AIRをやる意義
Hisaki: ベースミュージックというか、UKのサウンドシステムカルチャーにインスパイアされているDIYな屋外イベントって(日本には)あんまりないと思うので、(ある意味)貴重な存在としてできる限り続けていきたい。あと、みんな真似してみてほしい、ぐらいには思っている。
maidable: OPEN AIRと謳っているだけあって、日本ではまだまだ馴染みない人たちも多いと思う。でもだからこそクラブイベントよりやれることの選択肢が多いように感じていて。ある程度DIYで作り上げる楽しさとかまさにその一つ。
Hisaki: 毎年ラインナップはとてもユニークだと我ながら思う。当初に比べて、体制も整ってきたから、ここ最近になってより活躍しているアーティストや若い人をしっかりとフックアップできるようになってきた。
maidable: たしかに。ラインナップの層がより厚くなってきたのは感じる。意外性と納得感のバランス感は今年の4回目が1番だね。
Hisaki: もっと呼びたい人はたくさん居るんだけどね。でもプレイ時間は基本的に1時間〜1時間半で固定だから。プレイ時間を短くしてアーティストを詰め込むのはあんまり好きじゃないから、限られた16枠でどう組んでいくか...という感じだよね。
maidable: もっと会場の規模を大きくしたり、アーティストをより多く呼んで数日間開催…という選択肢もあるかもしれないけど、今の自分たちにはこの規模感がちょうどいいというか。20時間でステージ一つ、あとはVoidのサウンドシステムを始めとしたDIY感あふれる会場での演出が自分たちらしいのかも。

Hisaki: これぐらいの(300-400人の屋外イベントの)規模感でも、あんまりこういうイベントはさっきも言った通りあんまり日本にはないので、そういう意味ではGTCというステージを憧れや目標にする人が出てきたら嬉しいし。別に自分たちは「大きなステージを用意している」という感覚は特にないんだけど。
maidable: まさにさっき言った「東京のアンダーグラウンドシーンのアイコン」だね。でもだからといって手の届かない、崇高な存在ではないというか。関わる人達全員で作り上げるのがカルチャーだし、そういう思いが込められているのがGROW THE CULTUREという名前だし。そこはこれからも意識していきたい。
Hisaki: Ray Kiethも言ってたけど、「どんなにかっこいいDJでもクラブの外に出たら一般人」ですから。そういう意味では、変な垣根は作らず一個のコミュニティを創造するというところにコミットしていきたい。
maidable: いい言葉。クラブのようなある種の非日常的な空間にいると自分たちが特別な存在とも思ってしまったりするタイミングは正直あった。特に20代前半の全能感あふれる時期とか(笑)今はこのRay Kiethの言葉にすごく共感する。
Hisaki: みんなDJやってたり曲作ってたり、こういう音楽好きだったりするけど。昼間は普通に仕事してたりして。お客さんも忙しい中、そのイベントに一夜を費やすという決断をしているわけですから。東京のシーンはやっぱり(本場の)ヨーロッパに比べて当然小さいから、その中で忙しい中で遊びに来てくれた人とどう交流していって、どういった体験を提供して、オリジナルなコミュニティを作っていくか、というのが当分の目標だと思う。あらゆるカテゴライズから脱却して、一つのアイコンになっていく。
maidable: そういった社会的な属性というか、カテゴライズが取っ払われて初めてフラットなコミュニティが生まれる気がしていて。GTCはその受け皿であると同時に、土台でもありたい。
Hisaki: だから、1ステージで屋外のイベントというのはちょうどいいんだよね。20時間ぶっ通しでやっていて、11月の上旬で寒いから、その場に居る人全員に共通した困難があって、(乗り越えるために)団結しないといけない感じ。それも、イベントの終わりというゴールがあるから、頑張れるというか。
maidable: 都心のイベントに比べてちょっとスリリングというか。その環境が逆に結束感を高めたり、月日が経っても記憶に深く刻まれる体験を生むんだと思う。
Hisaki: まあ暑いのが苦手なので、11月に開催してるだけなんだけど。初回は11月末だったんだけど、あれはさすがに寒すぎた。Frankie $は半袖だったんだけど。
maidable: (笑)。昨年から11月前半開催にしているけど、台風も来にくいし気温もそこまで極端に低くならないから、絶妙な開催タイミングだと思っている。
Hisaki: 動いたらまあそんな寒くなくて、動いてないと寒い絶妙な時期と環境なので、「踊らないと死ぬぞ!」という感じでやっていきたい。少し話は脱線したけどそんな感じで(笑)
③ GROW THE CULTUREの今後の展望
Hisaki: 最近ずっと俺が言っているのはGTCとして「リアルスペース」を作りたいということだね。
maidable: 日常的な生活と非日常な活動にはどうしても距離があるというか。そこの間をつなぐような中継地点が欲しいよね。身近には既にいくつかあると思っていて。
Hisaki: Seoul Community Radioとか、VISLA.FMとかソウルのあの感じはすごく自分がやりたいことに近かった。クラブやバー、レストランやカフェといったものを都市の中の機能として捉えながら、コミュニティスペースとして色んな人が集まれる場所を作りたいと思っている。
maidable: 都内だとTONERとか。Aoki Takamasaさんが店内の音響の監修を務めていて、普段からお世話になっているAlbino Soundさん、1TA (Riddim Chango) さんとかもDJで出演していて。たまにトークメインのイベントを開催しているのも含めて面白いスペースだなと思っている。
Hisaki: プロデューサー向けのシェアスタジオもやってみたいし、今後GTCとしてやりたいことはたくさんある。それらを踏まえた上で、包括して「ダンスミュージックを軸としたライフスタイルブランドとしての地位の確立」というのが直近掲げている展望かな。
maidable: ライフスタイルブランドはいい感じだよね。これまで掲げてきたコレクティブというくくりから、さらに1個レイヤーが上がる気がしている。
Hisaki: Maison Kitsunéとかまさにそうだしね。「Kitsuné」っていう音楽レーベルからスタートして、洋服作ったりカフェやったり。まさにああいう感じで。最終的にはそういう感じに成長させていきたい。
(後編に続く)











